血圧を下げる薬について詳しく!

血圧を下げる薬について詳しく!

薬物療法の特徴や注意点

高血圧になった場合にはまず最初に食事療法や運動療法が選択されます。
しかしながら、これらの治療方法で血圧のコントロールが上手くいかない場合、別の病気も引き起こしている場合には、薬物療法を受けることになるのです。
今回はこの薬物療法の特徴や注意点について解説します。

薬物療法の特徴

食事療法や運動療法が功を奏さなかった場合にはじめることになる薬物療法ですが、選択される薬は患者により異なります。
患者一人ひとりの血圧、合併症、年齢といった具合にさまざまなことが考慮されて、その人に最適な薬が選択されることになるのです。

使用される薬は降圧薬といって、2~3ヶ月間に渡り服用して目標値まで血圧を低下させることを目指します。
もしもこれで結果が出なかった場合には、薬の種類を組み合わせたり、量を多くしたりといった対策がとられることになるのが一般的です。

薬物療法の注意点

薬物療法に使用される薬の種類はいろいろありますので、個々の薬の用法や用量を守らなければいけません。
また、自分で血圧を測定していて下がったと思うと服用しなくてもいいのではないかと思う人もいるかもしれませんが、薬の使用を中止するとまた血圧が高くなってしまいますので、服用は継続する必要があります。
それから、気を付けていても飲み忘れてしまうことがありますが、その場合には次回に2回分服用してはいけません。
早めに飲み忘れたことに気が付いた場合はその時点で服用し、あまりにも長い時間が忘れてから経過していた場合には、次は忘れずに1回分だけ使用すればよいでしょう。

そのほか、薬物療法では薬を使用しますが、多少なりとも副作用が起こることは避けられません。
軽いものであれば気にする必要はありませんが、おかしいと感じるようであれば遠慮なく医師に伝えましょう。
また、漢方薬と一緒に病院の薬を使いたいという人もいますが、これは自己判断で決めるのではなく医師に相談し、許可を得た上で取り入れるのが安心・安全です。

カルシウム拮抗剤の特徴・効果・副作用・注意点など

高血圧の薬物療法で使用される代表的な薬の種類としては、カルシウム拮抗薬(きっこうやく)を挙げることができます。
ここではこの薬の効果、副作用や注意点、おもな薬の種類について解説しますので、参考情報としてお役立てください。

カルシウム拮抗薬の効果

カルシウムは骨や歯に存在し、体を支えるという重要な役割を担っていますが、別の組織にもわずかながら存在しており、筋肉を収縮させる作用をもたらします。
この薬を服用することにより、カルシウムによりもたらされる血管の筋肉収縮による血圧上昇がブロックされます。
そうなると血管拡張作用がもたらされて、血圧が低下する効果が得られるのです。

また、心臓の冠動脈にカルシウム拮抗薬の効果が出ると、心臓に送り込まれる血液量が増加します。
これにより狭心症の発作を未然に防ぐ効果がもたらされます。
なお、カルシウム拮抗薬の種類の中には、血管がけいれんを起こす類の狭心症に使用されるものもあります。

副作用と注意点

大なり小なり薬には副作用が引き起こされるものですが、カルシウム拮抗薬にも副作用のリスクはあります。
引き起こされる可能性のある副作用としてはいろいろなものがありますが、おもなものとしては頭痛やめまい、ほてり感、熱っぽくなる、頻脈や除脈、浮腫、低血圧、便秘、動悸といった症状が挙げられます。

また、カルシウム拮抗薬の種類によってはグレープフルーツを摂取すると作用が強まり、低血圧を招いてしまう恐れがあるため、注意が必要です。

おもな薬の種類

カルシウム拮抗薬の中で使用されることがもっとも多いのは、ジヒドロピリジン系のものです。
現在使われている降圧剤の中でも高血圧に対する効果が高いと評価されているカルシウム拮抗薬であり、速やかに血圧低下作用をもたらします。
なお、ジヒドロピリジン系の薬としてはノルバスク、アダラート、カルブロック、アテレックといった商品名のものがあります。

ACE阻害剤の特徴・効果・副作用・注意点など

高血圧の薬物療法で使用されるおもな薬の種類の一つとして、ACE阻害薬(えーしーいーそがいやく)を挙げることができます。
別名アンジオテンシン変換酵素阻害薬といいますが、ここではこのACE阻害薬の効果、副作用や注意点、おもな薬の種類について説明していますので、知識を深めたい人はチェックしてみてください。

ACE阻害薬の効果

ACEというのは、血圧を上げる原因となるアンジオテンシンⅠをアンジオテンシンⅡに変換させる物質です。
アンジオテンシン変換酵素ともいい、アンジオテンシンⅡに変換されて受容体と結合することにより、血管収縮作用をもたらして、血圧を高めてしまいます。
ACE阻害薬は、このACE(アンジオテンシン変換酵素)の働きを妨げるための薬のことをいいます。

この薬を使用した場合、ACEを阻害する効果が発揮されて、アンジオテンシンⅡが生み出されるのを防いでくれるのです。
また、それと同時に、血圧を下げる作用をもたらすブラジキニンが分解されることの防止にもなり、これにより起こる一酸化窒素の増加で末梢血管が拡がり、血圧低下作用がもたらされます。
そのほか、臓器障害の進行を未然に防ぐため、各種臓器合併症のほか、糖尿病を患っている人に対しても使用されることがあります。

副作用や注意点

おもな症状としては空咳を挙げることができます。
比較的服用開始後早い段階で症状があらわれますが、薬の使用をやめると治まるのが特徴です。
また、副効用として空咳が誤嚥の防止になるという話も出ており、誤嚥性肺炎の防止になるともいわれています。

そのほかに引き起こされる可能性がある症状としては、高カリウム血症、じんましん、血管浮腫、味覚異常といったものが挙げられます。
それから、禁忌についてですが、排泄が腎臓からおこなわれるため、腎機能の低下が著しい人、奇形の恐れがあるため、妊婦が使用することはできません。

おもな薬の種類

高血圧の薬物療法で使用される代表的な薬の種類としては、ペリンドプリル(商品名はコバシル)、デラプリル(商品名はアデカット)などが挙げられます。
そのほか、心不全を伴っている場合の薬としてはカプトプリル(商品名はカプトリル)、エナラプリル(商品名はレニベース)といったものが代表的です。
また、高血圧とⅠ型糖尿病による糖尿病性腎症が引き起こされている場合の薬には、イミダプリル(タナトリル)があります。

ARBの特徴・効果・副作用・注意点な

高血圧の薬物療法で用いられる主要な薬の種類として、ARBが挙げられます。
これはアンジオテンシンⅡ受容体拮抗薬とも呼ばれていますが、ここではこの薬の効果、副作用や注意点、おもな薬の種類について説明します。

ARBの効果

血圧を上昇させるポリペプチドの一種であるアンジオテンシンは、アンジオテンシン変換酵素によりアンジオテンシンⅡに変換されます。
そしてアンジオテンシンⅡは受容体と結び付いて血圧を高める作用をもたらすのですが、高血圧の人にとっては血圧コントロールのための邪魔でしかありません。
そのためこのARBを使用することにより対策をするのが、アンジオテンシンⅡ受容体拮抗薬ともいわれているとおり、アンジオテンシンⅡが受容体と結び付いてしまうのを邪魔してくれるのです。

それと同時に、血管を拡げることにより血圧低下作用をもたらしてくれます。
国内ではもっとも多く使用されているカルシウム拮抗薬の次に使われている薬ですが、血圧低下作用以外にも心臓や腎臓を保護したり、インスリンの感受性を改善し、糖尿病が引き起こされるのを抑えてくれるという作用ももたらされます。

副作用や注意点

ほかの種類の高血圧に使用されている薬と比較すると、副作用はあまりありません。
引き起こされる可能性のある副作用がないわけではありませんが、たとえば高カリウム血症なんかは確率としてはほとんど0に近いといわれています。
ただし、禁忌として妊婦や妊娠をしているかもしれない人や、重度の肝障害を引き起こしている人、胆汁分泌が極端に悪い人が挙げられます。

おもな薬の種類

ARBと一口にいってもさまざまな種類がありますが、代表的な種類としてロサルタンが挙げられます。
これは商品名だとニューロタンといって、ゆるやかに血圧低下作用がもたらされるのが特徴です。

ほかには、テルミサルタン、商品名はミカルディスといいますが、強めに血圧低下作用がもたらされます。
これら以外にも適度な血圧低下作用が得られる、メドキソミルという商品名のオルメサルタンなど、多くの種類が存在し、高血圧の薬物療法で使用されています。

α1-受容体遮断剤の特徴・効果・副作用・注意点など

高血圧の薬物療法では降圧剤が使用されますが、実にさまざまな種類があり、患者の血圧や状態によって選択される薬が異なります。
場合によっては複数の種類が組み合わされる形で使用することになりますが、種類の一つとしてはα1-受容体遮断剤を挙げることができます。

ここではこのα1-受容体遮断剤に期待できる効果、副作用や気をつけなければいけないこと、代表的なα1-受容体遮断剤の種類について解説しますので、参考情報としてお役立てください。

α1-受容体遮断剤の効果

血圧を上昇させる原因物質の一つにカテコールアミンがありますが、この物質がα受容体と結び付くことにより、血管の収縮が起こり血圧が高まります。
α1-受容体遮断剤はこのカテコールアミンがα受容体と結び付くのをブロックすることで、血管収縮を抑制し、血圧低下作用をもたらすのです。

また、α1-受容体遮断剤は、カテコールアミンが生成されてしまうのを抑える効果も期待でき、これによっても血圧が下がります。
α1-受容体遮断剤は血圧低下作用のほかにも、中性脂肪やコレステロールを下げる効果があり、さらには利尿作用をもたらす効果などがあるのです。
利尿作用があるために、前立腺肥大により引き起こされる排尿障害に対し使用されることもあります。

副作用や注意点

α1-受容体遮断剤は、最初は少ない量から投与がおこなわれるのが一般的です。
いきなり通常どおりの量を使用すると、起立性低血圧を招いてしまい、動悸の症状が起こるほか、めまいや失神といった副作用が引き起こされてしまいます。
そのため、はじめは量を少なくし、様子を見ながら投与する量を多くしていくことになるわけです。

おもな薬の種類

α1-受容体遮断剤と一口にいってもさまざまな種類があります。
高血圧に対し使用されるα1-受容体遮断剤のおもな種類としては、カルデナリン(ドキサゾシン)を挙げることができます。
前立腺肥大に対しても使われている薬の種類としては、ミニプレス(プラゾシン)があります。

交感神経抑制薬の特徴・効果・副作用・注意点など

血圧が高く食事療法や運動療法でコントロールができなかった場合、薬物療法が選択されることになります。
さまざまな種類の降圧薬があり、患者に合った薬の種類や組み合わせが選択されることになりますが、おもな薬の種類としては交感神経抑制薬を挙げることができます。

今回はこの交感神経抑制薬の効果をはじめ、副作用や使用時の注意点、代表的な薬の種類について取り上げていきますので、どういう薬なのか知りたい人はチェックしてみてください。

交感神経抑制薬の効果

私たち人間の体は、交感神経が昂ると血管の収縮が起こります。
血管収縮作用がもたらされてしまうと、血圧の上昇を招いてしまいます。
交感神経抑制薬は中枢神経に作用し、交感神経の昂りを抑制する効果があるのが特徴です。
これにより血圧を高めるホルモンが生成される量が少なくなり、血管拡張作用がもたらされて血圧が低下します。

なお、交感神経抑制薬には直接交感神経に作用する末梢性交感神経抑制薬があるものの、血圧低下作用はもたらされますが、副作用が強く出てしまいます。
よって、いまは末梢性交感神経抑制薬が使用されることはほぼありません。
なお、交感神経抑制薬は妊娠している際や、別の高血圧の薬で効果が十分にあらわれない場合に選択されます。

副作用や注意点

降圧剤に限らず、どんな薬にも多少なりとも副作用が引き起こされるリスクがあるのですが、交感神経抑制薬を使用した場合にも副作用が引き起こされる可能性はあります。
おもな副作用の種類としては、めまい、眠気、疲労感、口の渇きなどを挙げることができます。

おもな薬の種類

交感神経抑制薬は、中枢性のものと末梢性のものがありますが、前者で代表的な薬の種類としては、カタプレス、ワイテンス、アルドメットが挙げられます。
前述した効果のほか、心拍出量や腎血流量が減少しないことから、心不全や腎不全の場合にも投与することができるのが特徴です。
末梢性交感神経抑制薬としては、アポプロン、ベハイドRAという商品名の薬が挙げられます。

降圧利尿剤の特徴・効果・副作用・注意点など

高血圧の患者に対しては、状態に応じて投与する薬が決められます。
場合によっては複数の種類が組み合わされることもありますが、代表的な薬の種類の一つとしては、降圧利尿剤を挙げることができます。
ここではこの降圧利尿剤の特徴を詳しく解説していますので、血圧の薬について知りたい人は、一読してみてください。

降圧利尿剤の効果

降圧利尿剤はおもにザイアサイド系、ループ利尿薬、カリウム保持性利尿薬の3種類にわけられます。
ザイアザイド系はナトリウムが腎臓で再吸収されるのを抑えることにより、体の中の余分なナトリウムの排泄が促されて血圧低下作用がもたらされます。
ループ利尿薬も同様に利尿作用がもたらされることで血圧を下げるのが特徴ですが、ザイアザイド系と比較して血圧を低下させる効果は劣るのが特徴です。

そしてカリウム保持性利尿薬は、血圧を上げるホルモンの過剰分泌を抑制し、ナトリウム排泄が促されることにより血圧低下作用がもたらされます。
このカリウム保持性利尿薬は、降圧剤を複数組み合わせて使用していても血圧のコントロールが上手くいかない、治療抵抗性高血圧の人に投与がおこなわれることが多いです。

副作用や注意点

カリウム保持性利尿薬以外の降圧剤には、低カリウム血症。高尿酸血症、耐糖能低下といった副作用が起こるリスクがあります。
なお、低カリウム血症の対策としては、日々の食事でカリウムを積極的に摂ることが大切です。
カリウム保持性利尿薬の副作用としては、高カリウム血症が引き起こされてしまうリスクがあります。

おもな薬の種類

まずザイアザイド系の降圧薬としては、フルイトラン、ダイクロトライド、ベハイドといった名称の薬があります。
次にループ系利尿薬ですが、ダイアート、ルプラック、アレリックス、ルネトロン、ラシックスといったものが代表的です。
そしてカリウム保持性利尿薬に関しては、おもな種類としてソルダクトン、アルダクトンA、ジウテレンが挙げられます。

β遮断剤の特徴・効果・副作用・注意点など

高血圧治療で使用されている薬にはいろいろなものがありますが、その中の一つとしてはβ遮断薬を挙げることができます。
これは一体どんな薬なのか疑問に感じている人のため、効果、副作用や注意点、おもなβ遮断薬の種類について説明します。

β遮断薬の効果

ホルモンの一種であるカテコールアミンは、β受容体と結び付くことにより血圧を上昇させる作用をもたらします。
なお、カテコールアミンはストレスや緊張などが原因となって生成されるのが特徴です。
β遮断薬を使用すると、心臓にアルβ受容体とカテコールアミンが結び付いてしまうのを抑制し、心拍出量を少なくします。

そして中枢の交感神経を抑制することにより、血圧低下の効果が得られます。
若年者の高血圧に対して使用されることが多いほか、心不全の患者に対しても使用されることがあります。

副作用や注意点

年齢が高い人、糖尿病患者、耐糖能異常がある人などに対して、β遮断薬が第一選択薬として使われることはありません。
仮に使った場合には、血糖や脂質の代謝異常が起こるリスクがあります。
また、副作用にぜんそくがあるため、気管支喘息を引き起こしている人への使用は禁忌となっています。

そのほか、β遮断薬の使用を急にやめてしまうと、高血圧発作や狭心症を引き起こしてしまう危険性があるのです。
したがって、β遮断薬の使用をやめるにあたっては、少しずつ使用する量を少なくしていくことになるのが特徴です。
これら以外の副作用としては、うつ症状、除脈性不整脈、心不全、狭心症、不眠のほか、HDLコレステロールの減少、LDLコレステロールや中性脂肪の増加などが挙げられます。

おもな薬の種類

β遮断薬はβブロッカーとも呼ばれますが、代表的な薬の種類としてはインデラル、セロケン、テノーミン、メインテートといったものが挙げられます。
これらのβ遮断薬は、いずれも血圧低下作用がゆるやかにもたらされる特徴があり、効果の持続時間が長いという共通点があります。

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